[RP] GM : キーンコーンカーンコーン。

[RP] GM : 放課後を知らせるチャイムの音が、校内に鳴り響く。

[RP] 坂田 銀八 : ─────そんな、夕暮れの茜色の光差す教室に
一人の、銀髪天然パーマと白衣の男が、窓辺に凭れ掛かり
窓を開けながら……。

[RP] 坂田 銀八 : 「─────体育祭の準備とか、クソだりぃな……
 つーかこれ、教師の仕事か?いや教育委員会からよォ
 そういう行事が必要だってのは、確かに聞いたがよォ~……」

[RP] 坂田 銀八 : 「もう(ピー)歳だぜ俺?もう校庭走り回るのとかもキッツいだろ
 公務員にも、もう少しホワイトな環境を用意してほしいぜ」

[RP] 坂田 銀八 : そうぼやきながら……煙草を吹かしていた。

[RP] 坂田 銀八 : たった一人しかいない教室だから、まぁ別にいいだろという
教師にあるまじき姿であった。

[RP] 天雨アコ : 「────些細な気の緩みこそが、風紀の崩壊へと繋がる
 このお話をするのは、これで何度目だったでしょうね?」

[RP] 天雨アコ : ニコリ。

[RP] 坂田 銀八 : 「うわ出た」

[RP] 坂田 銀八 : 「え?嘘だろ?俺ちゃんと戸締りしたぜ?なんでいんの?
 ねぇ、なんで?勉強するように伝えられていたけど飽きたから
 こっそりゲームしてたところにちょうどやってくる親くらい唐突じゃん」

[RP] 坂田 銀八 : すごい嫌そうな顔をする。

[RP] 天雨アコ : 薄く笑みを浮かべる少女が、坂田の隣へと立っていた。
青髪を揺らし近づく姿は、先生へと疑問を尋ねる生徒のように思えたが。
目が全く笑っていないことが、それを否定付ていた。

[RP] 天雨アコ : 「はっ!?あの…!人を妖怪か何かのように言わないでくれますか!?」

[RP] 坂田 銀八 : 「いやでもよ、落ち着いて聞いてくれアコ」

[RP] 坂田 銀八 : どうやらこの二人は、お互いに既知の関係らしい。
というのも、銀八は一応これでも教師をやっており
クラスの担任もやっているのだが

[RP] 坂田 銀八 : アコは、銀八が担当するクラスの生徒の一人なのだ。

[RP] 坂田 銀八 : 「風紀委員なのにどう考えても風紀乱してる恰好してる生徒に
 ちょっと息抜きのために、それなりに周りに配慮しながら
 一服してるところを注意されんのか、すっげーアレだろ」

[RP] 坂田 銀八 : 頭をボリボリと掻きながら。

[RP] 天雨アコ : 「百歩譲って周りに気を遣い一服する、その心意気は認めるにしても…
 校舎裏で吸ってくださいよ」

[RP] 天雨アコ : ジト目で睨みながらも。

[RP] 坂田 銀八 : それはそう。一理どころか百理ありすぎる。

[RP] 坂田 銀八 : 「いや、ほら、アレじゃん……」

[RP] 坂田 銀八 : 「……ここ、俺の担当してるクラスじゃん?」

[RP] 天雨アコ : 「なっ…は、はぁっ…!?
 この服はれっきとした制服の1つです!風紀を乱すなんて全くしていませんからね!?」

[RP] 坂田 銀八 : 「だからもう、実質俺のホームみたいなもんだろ」

[RP] 坂田 銀八 : ……その恰好が制服、この学校もなんつーか、色々すげーよな。
近年は、なんかよくわかんねぇけど、子ども達の自由性を重視してるだとかなんだとかで
昔に比べて、色々校則だとか変わってきてんだが……。

[RP] 天雨アコ : 坂田の言うことも最もではあった。
アコの服装は普通じゃなかった。太ももは見えるわ横から胸がまろび出ている。

[RP] 坂田 銀八 : 世の中の常識ってやつは、コロコロ変わるもんだ。
ほら、アレだ、江戸時代はお歯黒がオシャレとして見なされてきたらしいが
現代の俺達から見たらどう考えてもバケモンにしか見えんし。

[RP] 坂田 銀八 : なんかそういう、ジェネレーションギャップ的な、アレがあるんだろう。

[RP] 天雨アコ : まぁ一番の問題は、服装自体ではなく、その服装をれっきとして譲らないアコ自身なのだろうが。

[RP] 坂田 銀八 : 「それとアコ」

[RP] 天雨アコ : 「その理屈は通りませんよ?
 風紀を取り締まるものとして、教室の私物化など認められません
 第一、ピッキングツールで開く家なんてありませんからね」

[RP] 坂田 銀八 : 「俺が咥えてるこの棒が、煙草だとか限らないだろ?」

[RP] 坂田 銀八 : 煙がモクモク出てる白い棒を、ひょいひょいと口を使って動かす。

[RP] 天雨アコ : 片手で、どうやらこの教室を開けたであろう物々しいツールを手にぶら下げながらも。

[RP] 天雨アコ : 「……それじゃあ、なんだって言うんですか?
 まさか煙の出る玩具なんて言うつもりじゃないでしょうね?」

[RP] 坂田 銀八 : 「俺もなァ……セコムしてぇけどなぁ……吉田沙〇里雇えるほど
 金持ってねぇしなァ」

[RP] 坂田 銀八 : 「そうだぜ?もしかしたらこいつは、棒付きキャンディかもしれねぇだろ?」

[RP] 坂田 銀八 : なんかちょっと煙の出る、と付け加え。

[RP] 坂田 銀八 : 「アレだ、アレ、シュレディンガーの煙草だよ」

[RP] 坂田 銀八 : 「アコが俺の咥えてるこの棒が煙草かどうかを確認するまでは
 俺が煙草吹かしてるかどうかなんてのは、確定しねぇんだ
 つまり俺は、風紀を乱してなんざいない」
という、どう考えても子ども染みた反論をする。

[RP] 坂田 銀八 : これではアコの方が大人だ。

[RP] 天雨アコ : この人は……というジト目を向ける。
確かにアコからすれば、それは子どもじみた反論であった。

[RP] 天雨アコ : しかし、そういったところが一概に悪いと言えないのも、また事実としてあることは知っていた。
坂田先生がいる教室は、風紀は決して良くは無いが、悪くなりすぎることは無い。

[RP] 坂田 銀八 : 「白か黒かどうか分からない俺のアレコレよりも
 やっぱ俺は、そのちょっと露出のおかしい制服をなんとか変えるように
 ちゃんと教育委員会に訴えたりするのが、風紀を正す行為だと思いまーす」

[RP] 天雨アコ : 生徒にとっては、極限まで管理されるアコではなく。
大人として、近しい態度で接してくれる先生の方が風紀は荒れすぎないのだろう。
子どもに「管理」なんてものは息苦しい。反抗してより双方の関係が悪くなるだけだ。

[RP] 坂田 銀八 : ※銀八のやってることはどう考えても黒です。

[RP] 天雨アコ : つまりはまぁ、坂田先生の態度は反面教師の効果、そして厳しくなりすぎない、そういった面で風紀取り締まりの貢献に繋がってはいることは確かではある。

[RP] 天雨アコ : 「……はぁ、わかりましたよ」

[RP] 天雨アコ : 溜息をつきながらも、坂田へと顔を向けて。

[RP] 坂田 銀八 : お、ようやく折れてくれたか……。

[RP] 天雨アコ : 「そうですね……坂田先生のそれはお菓子かもしれません、坂田先生と棒の組み合わせがあれば100%煙草であると想定していた私の不手際ではあります」

[RP] 天雨アコ : 「ですので、坂田先生」

[RP] 坂田 銀八 : 「うん」

[RP] 天雨アコ : 「そのお菓子を私にもひと口ください」

[RP] 坂田 銀八 : 「うん?」

[RP] 坂田 銀八 : 「いや、ほら」

[RP] 坂田 銀八 : 「これ、一個しかないし???」

[RP] 天雨アコ : 「そうですよ?」

[RP] 坂田 銀八 : 目を泳がせる。

[RP] 天雨アコ : 「その一個を」
煙の出るお菓子のようなものを指さし。

[RP] 天雨アコ : 「私が舐めて、お菓子だと確信した際に」
指を口まで持ってく。

[RP] 坂田 銀八 : ( ゚д゚)
こんな顔になる。

[RP] 天雨アコ : 「私は坂田先生へと謝罪します、それでいいですよね?」

[RP] 坂田 銀八 : …………考えろ銀八。

[RP] 坂田 銀八 : アコは、超優秀な生徒だ。

[RP] 坂田 銀八 : つまりはだ、こうして俺を狼狽させて
なんかいい感じに、ボロを出させようっていう、そんな作戦に出てるわけだ。

[RP] 坂田 銀八 : そもそも考えろ、おっさんの食べてる棒付きキャンディ、食べたいか?
結野アナの舐めてる棒付きキャンディなら50万くらい出してでも買い取って
食べたいところだが、俺だぜ?俺の舐めてるキャンディだぜ?

[RP] 坂田 銀八 : いくら風紀のために色々活動してるアコだからってよ
おっさんの舐めてるキャンディは、食べたくないだろ。
つまり……ブラフだ。

[RP] 坂田 銀八 : 何が言いたいかっていうとだ。

[RP] 坂田 銀八 : この勝負、俺が折れたら負けだな?

[RP] 坂田 銀八 : 「─────いいぜ?」
ニヤリと笑い、少しドヤ顔。

[RP] 坂田 銀八 : 「ほれ、こっちに来な、俺が美味しく食べてるキャンディ
 俺が直接、アコの口ん中にやるよ」

[RP] 坂田 銀八 : くいくいっ、と指を動かしながら、挑発。

[RP] 天雨アコ : 坂田の態度に、目を少しだけ見開く。

[RP] 天雨アコ : 「……なっ……いいでしょう、それくらい自信があるという訳ですね?」

[RP] 坂田 銀八 : ……よぉし、動揺の色が見えた。

[RP] 坂田 銀八 : あとはここから、一気に畳みかけるッ!

[RP] 坂田 銀八 : 「だけどよォ~~~~、いいのかァ~~~~~?」

[RP] 坂田 銀八 : 「関節キッスになっちまうぜ?おっさんと」

[RP] 天雨アコ : ……正直、坂田先生を見くびっていました。
まさかここで引かないとは……さすがに白旗を上げ降参するかと思いましたが……なかなか肝は座っていますか。

[RP] 坂田 銀八 : 「初キッスが、俺の棒付きキャンディとだなんて
 んなの死んでも嫌じゃねぇのかァ~~~~?」

[RP] 天雨アコ : ぐっ……!!と、坂田の言葉に顔を曲げる。

[RP] 坂田 銀八 : クリティカルヒットォ!!
もちろん、俺にもダメージ。

[RP] 坂田 銀八 : おっさんとの関節キッス、いやまぁそりゃ、嫌だよな!
嫌だけど、実際に嫌そうな顔をされると、ちょっと銀さんも、ショック。

[RP] 天雨アコ : くっ……確かに坂田先生との関節キスなんて、この世のありとあらゆる全ての死因を受けたとしても絶対に嫌ですが…!!!って顔を向けながらも。

[RP] 坂田 銀八 : 死んだ魚のような目で、アコを向き続ける。
あくまでも、悠然とした態度のままで。

[RP] 天雨アコ : しかし、ここで終わらないのが甘雨アコ────風紀副委員長のプライドであった。

[RP] 天雨アコ : 「……誰が初めてを先生に奪われると言ったんですか?」

[RP] 天雨アコ : 本当は初です。だが、虚勢を張りつつ。

[RP] 坂田 銀八 : え?何その目線?え??親の仇を見るような目じゃん!
嘘だろ?そんなに??ねぇ、そんなに嫌なの?そこまで憎む?関節キッス

[RP] 坂田 銀八 : 「─────!」
ぴくりと、少しだけ銀八の眉が動く。

[RP] 坂田 銀八 : ……なるほどな、そう来たか。

[RP] 天雨アコ : 「生憎、私としても増やしたい訳ではありませんが……
 構いませんよ、ですが分かっていますね?」

[RP] 天雨アコ : ちらりと目を向ける。

[RP] 坂田 銀八 : 「へぇ、"不純異性交遊"を既に経験してるってわけか?」

[RP] 坂田 銀八 : 俺まだ負けねーし。

[RP] 天雨アコ : 「もしお菓子ではなく……煙草だとしたなら
 あなたは未成年に喫煙させたとして、逮捕…
 いえ、未成年わいせつ行為も加算されるかもしれませんね。果たして空を見れるのはいつになることやら」

[RP] 坂田 銀八 : つまりこれは、アレだ……。
事実だとすれば、なんかこう、そこをいい感じに攻めれば……。
そして、虚実だとすれば………同じように、いい感じに攻めれば……。

[RP] 坂田 銀八 : 「………ッ!?」
くっ……!ここで、未成年のカードを切ってきやがったか……!

[RP] 坂田 銀八 : まずい……これは、非常にまずいぞ……!

[RP] 坂田 銀八 : 何か手を打たねぇと……俺が、負けるッ……!
なんでもいい……!この淀んだ流れを変えてくれるような……何かが!!

[RP] 天雨アコ : 「……っ、おや、生徒のプライバシーを確認するのがお好きなんですね?」
ぐぐ…そんな経験は無いのに…そういう風に振舞ってしまった以上、強く言えませんが…!

[RP] 坂田 銀八 : 鬼でも、悪魔でも、なんでもいいッ!
俺の不利な、この状況を変える何かが……来てくれさえすれば……!

[RP] 坂田 銀八 : どこかに助けを求めるように、教室の出入り口の方へと見やると。

[RP] : ㌧㌧

[RP] 坂田 銀八 : 「!」

[RP] 天雨アコ : 坂田先生を攻める材料はあるが、アコもまた突かれれば脆い────
藁の家で戦っていた二人の両目に火花が散っていたが。

[RP] 天雨アコ : 「!!」

[RP] : なぜか教室のドアがノックされた。普通授業中でもない時間にノックされることもないはずなのに。

[RP] : 二人の注意が集まると同時に、おずおずと扉がスライドする。

[RP] 新田 維緒 : 「ど、どうも~……」

[RP] 坂田 銀八 : ………!!!

[RP] 坂田 銀八 : 来た、流れを変える、絶好の機会ッ……!

[RP] 新田 維緒 : 明るい髪の毛をボブカットにした、アコと同学年の制服を身にまとった生徒。
新田維緒がすごい立ち位置を見失った、雨の日の子犬のような様子でドアの外に立っていた。

[RP] 坂田 銀八 : 新田へ、死んだ魚のような目で見やりながら
怠慢の文字がそのまま表れているかのような表情のまま
気怠げに手を振り。

[RP] 坂田 銀八 : 「新田か、どうした?忘れもんか?」

[RP] 坂田 銀八 : 秘技・話題逸らしッッ!!

[RP] 天雨アコ : 現れた第三者に、またも目を見開いた。
それはアコにとって見知った顔であったからであり。

[RP] 坂田 銀八 : 食らえェェエエエエエエッッッ!!!

[RP] 新田 維緒 : 「ふ、風紀委員会の仕事でアコちゃんを呼びに来たんですけど……」

[RP] 坂田 銀八 : ざわ・・・ざわ・・・
なんだ……この胸騒ぎ……悪寒……。

[RP] 天雨アコ : 「なっ……!」
坂田先生へと顔を向けるも、時すでに遅し。
……先程までの話題は吹っ飛んでいった。

[RP] 新田 維緒 : イオも風紀委員所属だった。アコのように率先してというよりは、周りから押されただけだったが。

[RP] 坂田 銀八 : いや、まだだ、まだ分からん。
同じ風紀委員だからっつっても……流れはまだ、わかんねぇ!

[RP] 天雨アコ : してやられた…と思いつつ歯を食いしばるも、新田の「仕事」という言葉に目を向けた。

[RP] 坂田 銀八 : 「なるほどな、新田も色々頑張ってんだな
 ほれアコ、仕事だろ?」

[RP] 新田 維緒 : 「……その。お邪魔でしたでしょうか……」
消え入りそうな声で。

[RP] 坂田 銀八 : アコへ、しっしっ、と手を払うようにしながら。
このまま、なんとか場が流れてくれと願いながら。

[RP] 新田 維緒 : 廊下の外から二人の話し声を聞いていて──そう、痴話喧嘩にしか聞こえなかったのだ。
割って入るのはすごい勇気が必要だった。

[RP] 天雨アコ : 「…いえ。こんな教師の風上にも置けない先生への注意よりも、仕事の方が第一だわ
 ありがとうね、新田さん」

[RP] 坂田 銀八 : ………!!!
よぉぉぉおおおおおおおおおし!!!

[RP] 坂田 銀八 : ギリッギリセーーーーーーーフ!!!
針の穴に、糸を通せたッッ!!

[RP] 天雨アコ : 手を払うようにする彼に、養豚場の豚を見る目を送りながらも。はぁ、と溜息をつきながらも、新田の方に。

[RP] 新田 維緒 : 「そんな……ただ、用事を伝えに来ただけだから」
「……坂田先生?」
アコの言葉に謙遜しつつ、様子が変な先生の方を訝し気に見る。

[RP] 坂田 銀八 : しっかしまぁ、アコにしろ新田にしろ、不真面目な教員やら校則やらが多いこの学校でも
ちゃーんと真面目にやってるところを見ると、なんつーか、眩しいもんがあるよなァ、なんて思っていると。

[RP] 坂田 銀八 : 「え?なんでしょうか」
思わず敬語になってしまう。

[RP] 天雨アコ : アコからすれば新田は優秀な風紀委員だった。というか、所属しているほとんどがまともに仕事をしないため、ちゃんとするだけでも評価は高いのだが。
新田は、何事も素早くこなすタイプでは無いが、コツコツと真面目に取り組む人間で、仕事を任せた時の安定感は高い。

[RP] 新田 維緒 : 「いや……その。何というか、楽しそう……?に見えて……」

[RP] 坂田 銀八 : 「たのしそう」
リピート。

[RP] 天雨アコ : そんな新田さんが呼ぶんだから、よっぽどのことじゃないでしょうか。と、内心思いながらも、合わせて坂田に目を向ける。

[RP] 坂田 銀八 : ……まずい。

[RP] 新田 維緒 : 私が何か変なことしちゃったのかな……!

[RP] 坂田 銀八 : なんか、空気が淀んできたか─────!?

[RP] 天雨アコ : 「……楽しそう……?」
ジト目。

[RP] 坂田 銀八 : 「……ソンナコト、ナイデスヨ?」

[RP] 新田 維緒 : 「ナ、ナイデスカ」

[RP] 坂田 銀八 : 「ナイデス」

[RP] 天雨アコ : 「もしかして、先程の事も全て揶揄っていたと…?
 新田さん、予定変更よ。仕事よりも、まずはあの先生を片すべきだわ」

[RP] 坂田 銀八 : 「!?!?!?!?」

[RP] 坂田 銀八 : おいィィイイイイイイイイイイイイイイイイイッッ!?!?

[RP] 坂田 銀八 : なんでこうなっちまうだよォォオオオオオオオオッッッ!!!

[RP] 新田 維緒 : 「かたす」
この動詞を人に使うのを初めて聞いた。
少なくとも坂田先生の授業では習わなかった。

[RP] 天雨アコ : ぱしん、と威圧させるように手を叩きながら。
外に出ようとしていた体を反転、坂田へと詰めよろうとしたが────。

[RP]   :  

[RP]   : 「きゃあああああああああああああああああああああッッッ!?!?」

[RP]   :  

[RP]   : 悲鳴が、反響する。

[RP]   : それは、学校の外から聞こえたものであった。

[RP]   : そしてその声質は……不審者に遭遇した際に発せられるような
そのような……"生ぬるい"ものではなく。

[RP]   : "生死"の間際に立ち尽くしてしまった際に発せられるようなものであり。

[RP] 坂田 銀八 : 「─────!」

[RP] 新田 維緒 : 「……っ!?」

[RP] 坂田 銀八 : 助かった、という感情が湧きおこる前に。

[RP] 天雨アコ : 「! ……これは……」

[RP] 坂田 銀八 : その"異様さ"に、胸騒ぎが走る。

[RP] 坂田 銀八 : 「…………」

[RP] 坂田 銀八 : 「……ちょっとお前ら、ここで待ってろ」

[RP] 坂田 銀八 : アコ、そして新田をそれぞれ真剣な表情で見やりながら。

[RP] 坂田 銀八 : 「……どうも、ゴキブリを見ておったまげたって声じゃねぇよ、これは」

[RP] 新田 維緒 : 「……は、はい」
悲鳴以上に、空気が切り替わった坂田先生に否応なく何かが起きているというのを実感する。
夕日が差し込んでるのに、背筋には寒気が走った。

[RP] 天雨アコ : 人の悲鳴が上がることはあるとはいえ、ここまで響くということは…何かしらがある、ということであり。

[RP] 天雨アコ : 「……一応、坂田先生とは無縁の言葉とは思いますが。お気をつけて」
まだ何も分からない。だが……その、坂田の顔つきにぴりり、と感じ。
何故か、そのような言葉を送る。

[RP] 坂田 銀八 : ぽりぽりと頭を掻きながらも─────こういった"非常事態"に対処するのは
教員の役目、そして責任でもあるため。

[RP] 坂田 銀八 : 二人の返答に、こくりと頷きつつも。

[RP] 坂田 銀八 : 「……そう不安がるな、少し確認して、有事ならテキトーに終わらせるだけだ」

[RP] 坂田 銀八 : ニッ、と不真面目な顔に、笑みが。

[RP] 坂田 銀八 : そして、自分の肩に手を置き、揉み解しながら。
首を左右にゆっくりと動かし、関節の音を鳴らす。

[RP] 坂田 銀八 : きゅむっ、きゅむっ、という安物のサンダルの音を
静かな教室内に鳴らしながら、教室の外へと繋がる扉へ向かい

[RP] 新田 維緒 : 「……そ、そう……ですよね」
不安を隠せない顔で坂田先生を見送る。
今まで積み立ててきたものがそう簡単に壊れることはないと思う。
これも、きっとすぐに解決する……そんな事件になるはず。

[RP]   : 外では、けたたましいサイレンの音。

[RP]   : 多くのパトカーや救急車がならす音。

[RP] 坂田 銀八 : 銀八は、そのまま廊下へと出る。
─────静かであった。その日は、体育祭を控えているということもあり
部活動は停止状態となっていたのだ。

[RP] 坂田 銀八 : ……あまりにも静か過ぎであった。

[RP] 坂田 銀八 : 先程まで、校内に残る教員仲間や、生徒達と軽くすれ違い挨拶することがあったが。

[RP] 坂田 銀八 : もぬけの殻のような状態であった。

[RP] 坂田 銀八 : 「……どうなってんだ?」

[RP] 坂田 銀八 : そうして歩いていると─────。

[RP] 坂田 銀八 : 「…………!……なんだこりゃ……」

[RP] 坂田 銀八 : ある物を見つけ、屈む─────そこには、水たまりが出来ていた。

[RP] 坂田 銀八 : 色は………赤。

[RP] 坂田 銀八 : 「………血じゃねぇかこれ」
一目で分かった。鉄臭さが鼻腔を通り抜けたのであった。

[RP] 坂田 銀八 : 眉を顰めながらも立ち上がり
血痕が続く先へと、ゆっくりと歩き進める。

[RP] 坂田 銀八 : そして……廊下の曲がり角辺りにて。

[RP]   : 「……グチャ……グチャ……」

[RP] 坂田 銀八 : 「………?」

[RP] 坂田 銀八 : 「おい、誰かいんのか?」

[RP] 坂田 銀八 : そう声を掛けながら、曲がり角を曲がると─────。

[RP] 坂田 銀八 :  

[RP] 坂田 銀八 :  

[RP] 天雨アコ : 「……悲鳴、ねえ……」

[RP] 天雨アコ : 「この学校の生徒は、風紀委員を見たら声を上げて逃げ出すような人は多いけれど……それでも、あんな大きな声を上げるなんて、どうしたのかしら」

[RP] 新田 維緒 : 「……先生……大丈夫でしょうか」
不安な顔を浮かべて、教室を歩き回る。
教室に残った生徒二人。待っている時間は長くないはずなのに、もう何時間も経った気がしている。

[RP] 天雨アコ : アコは待っている間、片手に持っていた資料へと書き込みながらも。
そう、呟いた。それほど、その声は異質であり。

[RP] 天雨アコ : 「…………」
資料から目を離せば、新田の歩き回る姿が見える。

[RP] 天雨アコ : 「……そうね、すぐ戻ると言ったくせに……何だか、遅いわ」

[RP] 新田 維緒 : 「……せ、先生なら大丈夫だと……思うんだけど。不安にさせちゃってたらごめんね」
風紀委員が悲鳴を上げられるのは色々間違ってると思うこの学校。
冗談で気を紛らわせてくれようとしていると思うんだけど、自分が空気を重くしてしまった。

[RP] 天雨アコ : ……不安なわけではない。どうせあの先生なら、例え天変地異が起きてもケロッと生きていそうだからだ。
……そのはずだけど、何故だか胸騒ぎがして仕方がない。

[RP] 天雨アコ : 「……まぁ、私だって同じ気持ちだからね
 手より先に口が動くくらいには、集中できてないみたい」

[RP] 天雨アコ : アコなりの冗談だったのか、事実だったのか。
それはわからないが、普段のアコであれば言わないことだった。
証拠に、資料に書き込む素振りは合っても、1ページも進んでおらず。

[RP] 天雨アコ : 「……はぁ、こうして二人で待っていてもしょうがないわね
 大丈夫だとは思うけど……どうにも、心配……そうよね?」

[RP] 天雨アコ : ふっ、とにこりと笑いかけながらも。
資料を机に置き、手招きするように。

[RP] 新田 維緒 : やっぱり、不安な気持ちは一緒なんだ……と、アコの手元を見て感じる。
どんな時でも鬼のように仕事を捌いている印象があったのに。

[RP] 新田 維緒 : 「えっ!?それって……」
資料からアコの顔に目線を上げて。

[RP] 新田 維緒 : 「ま、まずいんじゃあ……」
言わずとも意図を察して。
今の状況だと、悪くても不審者か何かで……生徒がわざわざ立ち入っても邪魔になるだけだと思う。

[RP] 天雨アコ : 「……風紀委員としては、乱された風紀のことを記録する必要があるもの」

[RP] 天雨アコ : 誰かのように、苦しい子どものような言い訳ではあった。
事実、行ったところで生徒が介入できる隙などあるわけではない。
不安が薄れるだけ、ではあるが。

[RP] 天雨アコ : 「……それに、坂田先生が苦戦していたら、周りの人も呼ばないといけないでしょうし……」
次々と、言い訳を加えていく。

[RP] 天雨アコ : 心配だから見に行く、という一言を素直に言えない女であった。

[RP] 新田 維緒 : 「あっ、う、うん……!」
慌てた様子で両手を上げて。
押しに弱いイオには効果覿面なラッシュだった。

[RP] 新田 維緒 : 「……うん」
それからもう一度、飲み込むように言葉を発し。

[RP] 新田 維緒 : 「見に行こ……っか。やっぱり、心配だもんね……」

[RP] 天雨アコ : 何だか……見抜かれたみたいね。顎に手を当て視線を迷わせながらも。

[RP] 天雨アコ : こくり、と頷き。

[RP] 新田 維緒 : さっきの手招きに今更応じるように、アコの隣に立つ。

[RP] 天雨アコ : ……。確かめるのは怖そうなのに、でも心配って気持ちが上回ってる。
……私と違って、優しい子だわ…新田さんは。

[RP] 天雨アコ : そんな思いを抱えながらも。

[RP] 天雨アコ : 「さ、行きましょうか
 もし何事も無かったら、それに越したことはないから────」

[RP] 天雨アコ : と、教室の外へ、二人で踏み出した時。

[RP] 坂田 銀八 : 「─────ハァッ……!ハァッ……!!」

[RP] 坂田 銀八 : ばったりと出くわすように、アコと新田の前に銀八の姿が現れる。
その表情には、いつもの気怠い色は一切無く、冷や汗が浮かんでおり。

[RP] 坂田 銀八 : 「アコッ!新田ッ!!反対だ!!反対方向に走れッ!!!」

[RP] 天雨アコ : 「あ、せんせ……ッ……!?」

[RP] 新田 維緒 : 「先生……よかっ──!?」
まさに探そうとしていた人物の顔に安堵する暇もなく、血相を変えた顔に身に迫った危機を感じる。

[RP]   : 「ウゥゥ……」

[RP]   : 「ウ゛ア゛アアアアア」

[RP]   : ─────銀八が向かった先から、いくつもの人影が現れる。

[RP] 天雨アコ : その尋常ではない顔つきに、目が白黒と。
しかし、先生がこんな言葉を言うなら、簡単なトラブルではないのは100も承知で。

[RP]   : その呻き声には、生気が感じられず
何よりもの、その人影達の容貌は─────肉が、骨が、剥き出しとなっていた。

[RP] 天雨アコ : その正体への予想を立てる間もなく、"それ"がやってきた。

[RP]   : その瞳は、獣のように、理性など感じられず、血管が走っており
口をあんぐりと開け、血でべったりと塗りたくられた歯……否、牙を見せつけていた。

[RP] 坂田 銀八 : 「見るなッッ!!」

[RP] 新田 維緒 : 「っっっひ…………う、あああぁあぁああぁぁ……!!?」
静止よりも先に、”それ”は目に入ってしまった。
頭が真っ白になって言葉も思い浮かばなかった。ただ、心より先に頭がそれが何か理解していた。

[RP] 天雨アコ : アコの目に映ったのは、敵意。
同じ人の形をした、どっぷりとその中に詰まった害ある意識に────。

[RP] 天雨アコ : 「……ッ、これは、はっ……」

[RP] 坂田 銀八 : 「……"死体"だッ……!」

[RP] 天雨アコ : たらりと、冷や汗が一筋。
無意識に一歩、足が後ずさりながら。

[RP] 坂田 銀八 : 「アコ!新田の手を取れ!逃げる先は俺に任せろッ!!」

[RP] 新田 維緒 : 「あっ……」
腰が、抜けて……。

[RP] 天雨アコ : 「……はっ、ッ……新田さん……!しっかり……!!」

[RP] 坂田 銀八 : そう叫び、二人を先導するように
そして、走る先に"奴ら"が現れた際に対処ができるようにし。

[RP] 坂田 銀八 : ………クソッ!どうなってやがるんだッ……!

[RP] 坂田 銀八 : 銀八の脳裏には─────曲がり角で見つけてしまった光景が
今もなお、鮮明に映像として張り付いていた。

[RP] 天雨アコ : 坂田の叱責に、危うく我を取り返し、新田の手を強く握る。
……あれらが向けてくる、敵意に、恐怖に、飲まれかけていた。

[RP] 新田 維緒 : 「や、やだああぁ……!こ、わい……っ!」
パニック状態で、抵抗も出来ず腕を掴まれる。

[RP] 坂田 銀八 : 肌が大きく変色し、内側になる筋肉繊維が外からでも分かるような
そんな状態となった人間が─────同僚を、食らっていた。

[RP] 天雨アコ : 握る力が強まるのは、アコ自身の気を確かに持たせるため、でもあった。

[RP] 坂田 銀八 : 数学の教員だ。俺にとっちゃ気に食わねぇやつだったが
こうも、なんの前触れも無く、無残に死ぬ姿を見ちまうと……
胸糞悪いもんが、あった。

[RP] 天雨アコ : 「……っ、ふぅっ、大丈夫……大丈夫だから……新田さん……
 私も、先生も……いるから……!」
ゆっくり、語りかけるようにしながらも、二人で先生の後を追う。

[RP] 坂田 銀八 : 何よりも─────銀八の脳裏には、他にも"あるもの"が浮かんでいた。

[RP] 坂田 銀八 : アコ、そして新田を心配するように、二人へ目をやりながら。

[RP] 坂田 銀八 : 「ああ!俺の授業を聞いてきたんなら、それを思い出せ!
 友情努力勝利だ!いいな新田!?」

[RP] 新田 維緒 : 「は……っ、は、は、はい……!!」
過呼吸になりかけながらも。
強く握られる感覚だけが唯一頼れる気がして、必死にそれと、かけられる言葉に縋りつつ走る。

[RP] 坂田 銀八 : チッ!こんな状況じゃ、気休めの言葉にすらならねぇ……!
外からは今も、うるせぇサイレンの音に、悲鳴……物がぶっ壊れる音が
立て続けに聞こえるんだ、落ち着けだなんて言われて落ち着ける奴がいるかよ……!

[RP] 坂田 銀八 : 「……"緊急災害対策マニュアル"がある」

[RP] 坂田 銀八 : 二人の目を見やりながら、その単語を告げる。

[RP] 坂田 銀八 : ………この学校に着任して、渡されたもんだ。

[RP] 坂田 銀八 : 内容は、地震やら火災やらが起こった際に、教員がどう動けばいいかが書かれてあるもんなんだが……。

[RP] 新田 維緒 : 友情、友情、友情……!そうだ、アコちゃんも先生もいる……!
かろうじて、落ち着きを留めながら坂田先生に顔を上げる。

[RP] 坂田 銀八 : その中に─────妙なもんが、あった。

[RP] 坂田 銀八 : "人災"の項目。そして─────"ゾンビ"という単語だ。

[RP] 坂田 銀八 : なんだよそりゃって、そん時は思ったが……。

[RP] 坂田 銀八 : ………クソッ、どうなってんだ!

[RP] 天雨アコ : 大丈夫、なんて、自分に語り掛ける言葉でしかない。
いつもの坂田先生の言葉も、なんだかガラス越しに聞こえてみえる。
そのくらい、アコと現実の間に、歪みが見えて。

[RP] 坂田 銀八 : そもそもこの事態を……国は、元から予測してたってことになんのか……!?
……だアアアアアアア!!!わっかんねェエッ!!!
ともかく!!今は生き延びることが最優先だッッ!!!

[RP] 坂田 銀八 : 「この学校には、SOS発信機が備え付けられてる教室がある……!
 まずはそこに向かうのが第一目標だ!!
 扉も、他の教室と比べてシェルターのように固いって話だ……」

[RP] 天雨アコ : 「……そ、れは、この事態を予測していた……?
 いえ、それも……わかりませんか……
 少なくとも、それに頼るしか、はぁっ、無さそうということですね」

[RP] 坂田 銀八 : 「………」
……勘がいいな。さすがは風紀委員ってとこか。

[RP] 坂田 銀八 : そもそも俺達は……ひょっとしたら、踊らされているだけかもしれねェ。

[RP] 天雨アコ : 先生の言葉から、何とか頭を回転させる。
ずっと回していなければ、現実の情報でパンクしそうだったからだ。

[RP] 坂田 銀八 : 「……大丈夫だ」

[RP] 坂田 銀八 : 「なんとかなる」

[RP] 坂田 銀八 : 教師ってのは、不安な顔を生徒に見せるのが、仕事か?
ちげーだろ。

[RP] 坂田 銀八 : 大丈夫じゃねぇ時も、大丈夫っつって生徒を励ますのが、仕事みてーなもんだろ。

[RP] 新田 維緒 : 「なん、とか……」
後ろからは今も、耳を塞ぎたくなるような声が聞こえてくる。
希望を持つには苦しすぎる状況。

[RP] 新田 維緒 : それでも。

[RP] 新田 維緒 : 「なりますよね……」
希望が無いと折れそうだった。
深く深く頷く。今では一番頼れる年長者……頼もしい先生の言葉に。

[RP] 坂田 銀八 : 強く頷く。

[RP] 坂田 銀八 : 「お前らは必ず守る、だから着いて来いッ!」

[RP] 天雨アコ : 「……信じさせて……くださいね」

[RP] 坂田 銀八 : そして銀八は、駆け出し始める。
"奴ら"は、後ろで蠢き、今もなおこちらへ向かってきているのだから。

[RP] 天雨アコ : 弱く、そう返す。
……不安、そんなもの、私が思うなんて……
どうにかなる、なんとか……本当に……?

[RP] 天雨アコ : ぐちゃぐちゃとした頭の中、1つ確かなのは。
自らが守るべき風紀など、もはや、この学校にはないことだった。

[RP] 天雨アコ : 風紀など、平凡な日常の上で成り立つ、脆い藁の家でしかなかったのだから。

[RP] 天雨アコ :

[RP] 天雨アコ :

[RP] 天雨アコ :

[RP] 天雨アコ : 「これが緊急用だと踏まえていたのなら、どうして修繕を怠っていたのでしょうか……
 不思議で仕方ありませんね、全く」

[RP] 天雨アコ : そこは、ぼんやりとした明かりが照らす一つの教室であった。
最近使われていないことを示すためか、アコたちの足により埃が舞っており、アコはハンカチで口を覆いながらも。

[RP] 天雨アコ : 最近整備された跡がないとはいえ、保存食や水、軽く1ヶ月ほどは生活できそうな設備と物資が置かれていた。

[RP] 天雨アコ : 「新田さんも……どう?
 順調そう、でしょうか」

[RP] 天雨アコ : アコはというと、片手にマニュアルを持ちながら、連絡機を直そうとしている。

[RP] 新田 維緒 : 「……っ、うん……!」
物置のような扱いもされていたのか、教室には使われていない机や椅子が散乱していた。
イオはそれらを並べて、簡易的なバリケードにしていたところだ。

[RP] 天雨アコ : SOS発信機は、埃が被るほどに手入れがされていないことが原因なのか、全く動く気配がなかった。
そのため、仕方ないので様子を見ているという状況だ。

[RP] 新田 維緒 : 額に滲んだ汗を拭いながら、アコの方を見る。

[RP] 新田 維緒 : 「マニュアル……」
アコが握っているマニュアルに目が行く。

[RP] 天雨アコ : 「あら、かなりいい出来じゃないかしら
 これならアイツらも…入って来れないわね」

[RP] 天雨アコ : 即席バリケードを見やり、うんうん、と頷きながらも。
その目線に釣られるように、マニュアルを見やる。

[RP] 天雨アコ : 「……そうね
 先生から渡されたけど……この中にはまるで、今の事態を想定してたみたいに、対処法がいくつも書かれてるわ」

[RP] 新田 維緒 : ほ、褒められた。赤面しつつ両手を上げ。

[RP] 天雨アコ : 奴らに対応するための戦闘方法。インフラが停止した際の水分確保手段。電力発電機の使用方法…など。
ここにある設備に関しては、ありとあらゆる方法が乗っており。

[RP] 新田 維緒 : 「そうだね……こんな事態になったのに、やることが全部用意されてるなんて
 変な気分……」

[RP] 天雨アコ : また、そこには────SOS発信機の修繕方法まで。
まるで、この状況だけではなく、整備されて停止した場合も見越していたように。

[RP] 天雨アコ : 「……まぁね、バリケードは、新田さんのいい提案だったから呑み込めたけど……
 ここにも当然のごとく、手段が乗っていたわ」

[RP] 天雨アコ : 分厚いマニュアルを、ばん、と机の上に置きながら。
睨みつけるようにマニュアルを見る。

[RP] 天雨アコ : 「……こういう場合、用意していた理由は2つのどっちかと考えられるわね」

[RP] 新田 維緒 : 「……2つ。そ、それって……?」
目の前の彼女は、もう冷静に状況を分析しているようだ。
とりあえず姿勢を正す。

[RP] 天雨アコ : 「一つは、よっぽど心配性な学校よ」

[RP] 天雨アコ : こくりと頷きながらも、機械から手を離し新田の方へと目を向けつつ。

[RP] 天雨アコ : 「この世に起こりうるような、ありとあらゆる災害についてとことん対策法を練ったのよ
 どんな事があっても避難できるようにね」

[RP] 天雨アコ : もしそれが本当なら、起こりうるかもしれない災害への妄想や予想だけでこんなに書き留めたことになる。
それがここまで当たっているのだから、執筆者は預言者にでもなるべきだろうが。

[RP] 新田 維緒 : 「う、ううぅ~ん……」
困り顔で相槌なのか唸ってるのかよく分からない声を出す。
現実味が無いように思う。アコの口振りからしても、なんとなく発言した本人もそう思ってるように感じた。

[RP] 新田 維緒 : ただ、アコがわざわざこんな信憑性のないことを言って人を戸惑わせるためだけに声をかけてくるとも思えず。

[RP] 新田 維緒 : 「じゃあ、もう一つって……?」

[RP] 天雨アコ : 困った顔を向けている新田に、ふっ、と笑いつつも。

[RP] 天雨アコ : 「その二つ目はね、予想や妄想でもない
 こうなると分かった予測があったからこそ、これを書いた場合よ」

[RP] 天雨アコ : マニュアルの表紙に2という文字を書くように指を動かし。

[RP] 天雨アコ : 「……つまり。例のアイツらへの対処法……
 それは、アイツらが現れることが実際に起こりうることだと思ったからこそ、避難の為に作った可能性、よ」

[RP] 新田 維緒 : 「……!」

[RP] 天雨アコ : 察しの良い新田さんなら、どっちが本命か…と言うのは口を出さずとも分かるでしょう。
証拠に基づいて予測することは、妄想を積み立てるよりも簡単だから。

[RP] 天雨アコ : ……考えたくは無い。だって、そんなウィルスが……誰かの意図で生まれたものだとしたら、今までの風紀は……果たして……何だったの?

[RP] 新田 維緒 : 誰かが予測出来る現実として、今回のことがあったんだとしたら……
これは決して、単なる災害とか……世界が突然おかしくなっただけで片付けられることじゃなくなる……

[RP] 天雨アコ : 「例えば、このマニュアルを書いた人は……
 人をおかしくさせる元凶を作った張本人、とかね」

[RP] 新田 維緒 : 「ええぇぇ……!?」

[RP] 天雨アコ : 苦虫を噛み潰したような顔で、マニュアルへと目を向ける。

[RP] 新田 維緒 : 考えに沈もうとしたのもつかの間、衝撃的な言葉に顔を上げた。

[RP] 天雨アコ : 「……そうよ!そうに……違いないわ!
 ……私たちは、管理されていることも知らずに、実験の一環として使われたのよ、その誰かにね」

[RP] 天雨アコ : 確証がある訳では無い。
マニュアルと設備があるだけで、元凶については何一つ触れられていないのだ。
アコの考えは、一つ、飛躍しすぎていると言える。

[RP] 新田 維緒 : 「う。あ、アコちゃん……!落ち着いて……」
声を荒げたアコにひるむ。
確かに、いつも怒りっぽいところもあるけど……こんな風に自分を制御できていないようなアコを見るのは初めてのことだった。

[RP] 天雨アコ : 「……私たちの学校の風紀を乱す挙句、無辜な生徒たちを巻き込む……なんて……!
 非道にも程があるわ!……っ、こんなものは……!」

[RP] 天雨アコ : 新田の声に、唇を噛みながら目を向ける。

[RP] 新田 維緒 : 逃げる時は手を引いてくれたけど、不安なのはやっぱりアコちゃんも同じなんだ。
……しっかりしてるように見えても、立場は私と同じでいきなりこんなことに巻き込まれちゃっただけだもん。

[RP] 天雨アコ : 新田の言う通り、アコは自分自身を制御出来ていなかった。
"ヤツら"の存在、ご丁寧に用意されたマニュアル、そして……犠牲になった生徒。
落ち着いた今の状況で見返してしまえば、冷静になれるような材料は少なかった。

[RP] 新田 維緒 : 「今はそんなこと考えても仕方ないよ……!
 私も、こんなことになって……いろいろわかんないけど!
 私たちが生き延びることを考えよう……?」

[RP] 新田 維緒 : イオはアコほど賢くない。原因の究明や、先の不安よりも今は生きている全員が助かること。
それを考えるので精いっぱいだ。

[RP] 天雨アコ : ……私と新田さん、先生は逃げれたけど、風紀委員会のみんなは……
いや、それだけじゃない。果たしてこの学校の生徒、その全てが毒牙にかかっていないか?と言われれば……

[RP] 天雨アコ : 「……っ、考えないと……やってられないのよ……!
 新田さんは……どう思ってるのよ!
 ……他の人だって、巻き込まれてるかもしれないのに……!」

[RP] 新田 維緒 : 「……
 それは…………」

[RP] 新田 維緒 : 考えていなかった……いや、考えないようにしていたことだった。

[RP] 天雨アコ : 「……っ」

[RP] 天雨アコ : 口から飛び出てしまい、少し…後悔をしてしまった。
まだ何も分かっていないのは同じなのに……その鬱憤を、同じ被害者である新田にぶつけてしまった。

[RP] 新田 維緒 : 頭に浮かぶ、友達や両親の姿。
イオは比較的近所から通っている。学校がこんな事態になって、家が無事とは……考えにくい。

[RP] 新田 維緒 : 「そんなの、私だって、心配だよ……!」

[RP] 新田 維緒 : 当たり前だ。今日の朝だって行ってらっしゃいといってくれた両親が突然生きてるか死んでるかも分からない状態に置かれて安否を確認したくないわけもない。
……ただ。

[RP] 新田 維緒 : 強まった語気が萎んで。

[RP] 新田 維緒 : 「……同じくらい、アコちゃんや坂田先生も大事だから
 今は、みんな生き残るのが一番だと思う……」

[RP] 天雨アコ : 「……新田さん……」

[RP] 新田 維緒 : 「ご、ごめんね……!大きい声出しちゃって」
ごまかすように笑って。

[RP] 天雨アコ : 聞こえた微かな声は、悩み、不安だからこその……声だった。
新田さんだって、不安じゃないわけじゃない。けれど、不安を押し殺してでも、生きようとしている。

[RP] 天雨アコ : 「……ううん、こちらこそ……ごめんなさい
 私もちょっと、冷静じゃなかったわ……」

[RP] 天雨アコ : さっ、と頭を下げつつも。
その笑みに返すように、こちらも笑い返して。

[RP] 新田 維緒 : 「い、いいのいいの!
 逆に安心したかな……アコちゃんも同じ気持ちを持ってるって思ったら、楽になったかも」

[RP] 新田 維緒 : 完璧な風紀委員のアコ、大人として頼りになる銀八。
二人には、小さくない負い目を感じていた。

[RP] 天雨アコ : 全く……どっちが風紀副委員長か分かったものじゃありませんね。自己管理が出来てないのは、私の方……でした。

[RP] 新田 維緒 : でも、二人も自分と同じ人間なんだ。
いきなり非日常に放り込まれてまいらないはずがないんだ……

[RP] 新田 維緒 : 「あ、そうだ。さっきこんなの見つけたけど……どうかな?」
話を切り替えるように、非常食に混ざっていたチョコレートを取り出す。
疲れた時には甘いものだと坂田先生が言っていた……!

[RP] 天雨アコ : 「あっ……そうね、いいわね!」
その気遣いに、にこりと笑顔を返す。

[RP] 天雨アコ : 「……坂田先生の分まで食べようかと思ったけど……
 まぁ、今も頑張ってくれてるもの
 1つくらいは残してあげましょうか」

[RP] 新田 維緒 : 「ん、そうだね!」

[RP] 新田 維緒 : こうして1/3分のチョコを分け合って食べて。
こんな風に助け合っていけたら、きっと大丈夫……!

[RP] 新田 維緒 : チョコが口の中で溶けきるまで、夕日の指す教室には少しだけ安心できる時間が流れていた。

[RP] 新田 維緒 :

[RP] 新田 維緒 :

[RP] GM :  

[RP] GM : ザ、ザザザ、ザザザザ………

[RP] GM : 『─────せよ……』

[RP] GM : 『応答せ、よ─────こちら、〇〇基地、特別災害対策部門』

[RP] 坂田 銀八 : 「─────!」

[RP] 坂田 銀八 : 埃被っていた発信機より、声が聞こえた。

[RP] 坂田 銀八 : アコと新田の尽力もあり、ようやく修理がなされた機器から聞こえる
どこか、不穏さの漂う単語と、そして。

[RP] 坂田 銀八 : 「……あーあー、こちら……〇〇学校」

[RP] 坂田 銀八 : 「……バケモンに囲まれてる中、よーやくこの端末修理したとこだ
 生存者は俺の他に生徒二人……負傷は無し
 ……こんな報告で問題ねぇか? "アイツら"が今も、俺らのいる部屋の
 扉をブッ叩いてんだ、救助が欲しいところなんだが……」

[RP] GM : しばしの静寂の後。

[RP] GM : 『了解した、そちらに救助ヘリを向かわせる、屋上で待たれたし』

[RP] GM : プツ。音声が切れる。

[RP] 坂田 銀八 : 「あ?おいちょっと待て!まだ聞きてぇことが……
 ……クソ、切れちまいやがったか……
 つーか……屋上って、おま……… ……ハァ」

[RP] 坂田 銀八 : 眉間に皺を寄せながら、扉の方へと見やる。
バリケードで固めたその先に、今もなおいる亡者共。

[RP] 坂田 銀八 : 「………ともかく、助けはもうじき来る
 あともう少しの辛抱だ
 ……いけるか?アコ、新田」

[RP] 坂田 銀八 : 共に5日間の苦難を乗り越えてきた生徒達へと見やる。

[RP] 新田 維緒 : 小さく頷いて。

[RP] 坂田 銀八 : 色々思うことは、俺にもあるが……
今は、藁をも掴みてぇとこだ。

[RP] 天雨アコ : 「……当たり前です、最後に気を抜くほど呑気ではありませんので」

[RP] 新田 維緒 : 「私は、大丈夫です……!」

[RP] 坂田 銀八 : ヘッ、と笑う。

[RP] 天雨アコ : 頷きながらも、目をバリケードの外に。

[RP] 坂田 銀八 : 「─────精神擦り潰れちまってもおかしくねぇ環境で
 おっさんと5日も正気を保ってきたんだ
 ま、お前らにとっちゃこんな状況、もう朝飯前ってか?」

[RP] 坂田 銀八 : へらへらと、冗談めかすように笑う。

[RP] 新田 維緒 : 「あはは……」
困ったように笑いつつ。
イオの状態はこの極限状態としては、驚くほど良好だった。
物資の分配の問題だ。坂田先生は自分の身を切り詰めてでも生徒に物資を分けていた。

[RP] 坂田 銀八 : 新田に関しちゃ、俺が追っ払ったゾンビの隙を見計らって
物資調達までやってもらったんだ。
全く、子どもの成長ってのは……マジで、わかんねぇもんだな。

[RP] 天雨アコ : 正直一般人であったアコに、極限状態は応えていた。
少しボロボロになった制服でもありながら。
その顔色は、悪いわけではなかった。

[RP] 坂田 銀八 : あんなおどおどしてた新田が、あそこまで行動力があるとは思わなかった。
まぁそのおかげで、俺も生きながらえることができたってもんだ。

[RP] 坂田 銀八 : アコだってそうだ、ぶっちゃけ俺は、このSOS発信機が壊れてたって聞いた時にゃ
もうどうすんだよこれって、ヤケになっちまいそうになったが

[RP] 坂田 銀八 : 絶対に直してみせるつって、実際にそれを有言実行したんだ、面構えが違うぜ。

[RP] 天雨アコ : 「先生こそ、よく毎日のように戦い抜いてきましたからね。もう慣れっこなのはそちらでは無いでしょうか?」

[RP] 天雨アコ : 「生徒に手を出さない、という理性と」

[RP] 新田 維緒 : 「!!!!!!???????」

[RP] 坂田 銀八 : 「……いや、ぶっちゃけると、堪えるわ
 亡者になっちまったからと言っても……中には、俺の生徒達の姿も
 あったしな……そいつらを殴り飛ばすのは、まぁ……
 ─────あ?」
口角を上げながら、最後のアコの言葉で眼鏡がズレる。

[RP] 坂田 銀八 : 「おまっ、そりゃ、生徒に手を出したら教師として色々終わりだろうが!」

[RP] 新田 維緒 : あっ。戦ってはいたんだ……!

[RP] 天雨アコ : それにふふっ、と笑いを返しながらも。

[RP] 坂田 銀八 : いや、いや、そりゃ、なっ!
……確かによ、まぁ、俺も男だしよ、まぁこいつらって
見た目は上位に位置するくらいには良いからよ、ちょっとアレに思うことも、ねぇとは言い切れなかったけどよ!

[RP] 坂田 銀八 : 色々アウトだろうが!

[RP] 新田 維緒 : 顔を赤らめて、そそくさと胸を隠すように腕で体を庇いつつ。

[RP] 坂田 銀八 : 「え、ちょっと新田さん?」

[RP] 新田 維緒 : 「さ、坂田先生には、ずっと辛い役目を押し付けてしまいましたね……」
(ゾンビとの戦い的な意味で)

[RP] 坂田 銀八 : 「エッエッ」

[RP] 天雨アコ : 「……それは……お疲れ様でしたね……」
二重の意味で、悲しげな目を送りつつ。

[RP] 坂田 銀八 : 「ちょっとォォオオオオ!?その、アレなおっさんを見るような目!!
 すっげぇ傷つくからやめてほしいんですけどォオオオ!?」

[RP] 坂田 銀八 : アッチの方と思って必死に反論。

[RP] 新田 維緒 : 「で、でもこれからはもうそんな辛い我慢……しなくて大丈夫ですから……!」
(救助が来た的な意味で)

[RP] 坂田 銀八 : ゴホン!!!と咳払い。

[RP] 坂田 銀八 : ブホッッ!?と吹き出しつつも。

[RP] 坂田 銀八 : 「……い、いいかお前ら!」
踵を返し、二人に背を向けながら。

[RP] 坂田 銀八 : 「帰るまでが、遠足だ」←?

[RP] 新田 維緒 : 「そ、そう……ですね!」←?

[RP] 天雨アコ : 「…ええ、承知の上です」←?

[RP] 坂田 銀八 : 多分お互いに噛み合ってなかった。
けどいい感じにまとまったから、ヨシ。

[RP] 坂田 銀八 : ポッケに手を突っ込みつつ、煙草を吸えるような状況ではないため
少し口寂しさを、今もを覚えつつ。バリケードの外をじっと見やり。

[RP] 坂田 銀八 : 「─────んじゃ、俺の背中を見失うんじゃねーぞ?」

[RP] 坂田 銀八 : どうあれど、二人は俺の大切な、大事な生徒だ。
俺は誓ったぜ?"アイツら"には、指一本たりともこの二人に
触れさせねーってな。俺も男だ、二言はねぇ、きちんと最後までケジメ、通すぜ。

[RP] 天雨アコ : アコの目に映ったのは、坂田先生の力強い背中。
ひらりと舞った服に、外からの光が反射したのが見えて。

[RP] 天雨アコ : 「……っ……その、まぁ、ありがとうございます……ね」

[RP] 新田 維緒 : 「アコちゃん……ふふっ。
 もっと大きな声で言ってあげた方がよかったんじゃない?」
坂田先生の背中に小さく返事を返しつつ。
素直になり切れない様子の、それでも頑張って素直になったアコに笑いかける。

[RP] 天雨アコ : こちらに笑みを向ける彼女に、うっ、と…バツが悪そうに眉を細めながら。

[RP] 天雨アコ : まったく、普段は引っ込み思案なくせに……
……こういうところでは全然叶わないわね、新田さんには。

[RP] 天雨アコ : 「……。
 それじゃあ、新田さん…… ……いえ、い……維緒。
 今から言うことは、あなたにも向けてる事だから。
 決して、先生宛だけじゃないのよ」

[RP] 新田 維緒 : 突然変わった呼び方に、両手を挙げながら目を丸くして。
でも嬉しかったのでにこっと笑う。

[RP] 新田 維緒 : 「……うん、聞かせてもらう!」

[RP] 天雨アコ : もにょもにょと口を動かしながらも、前を歩く先生。
そして、維緒の姿を目に捉えて。

[RP] 天雨アコ : ……この生活は、一人では……厳しい。
二人には、まぁ、感謝……してもいい、わけ……ですから。

[RP] 天雨アコ : 「……あの、先生、維緒」

[RP] 天雨アコ : 「────ありがとう、ございました」

[RP] 天雨アコ :

[RP] 天雨アコ :

[RP] 天雨アコ :